発表年月日 |
2015/11/28 |
発表テーマ |
異なる日本語能力がもたらすバリエーション-動詞否定丁寧形のマセン形とナイデス形の場合- |
会議名 |
2015年度国際学術シンポジウム-学習者主体の日本語教育の再考- |
主催者 |
台湾日本語教育学会 |
開催地名 |
台北 東呉大学 |
学会区分 |
国際学会 |
発表形式 |
口頭(一般) |
単独共同区分 |
単独 |
概要 |
日本語の否定丁寧形にはマセン形とナイデス形という変異形が存在する。マセン形とナイデス形の使い分けの要因を、接触場面における相互行為という社会言語学的観点に求め、母語話者と非母語話者による自然談話を観察した。固定したNS1名とNNS10名をペアとした話し合いの談話、約400分の談話資料を分析した結果、固定NSは上級NNSのナイデス形の多用に影響されている可能性が推測された。そのため、「同調」によってナイデス形が現れたと思われる4つの談話について質的な分析を試みた。その結果、談話展開の中で、内容の意味的類似性が形態の類似性を引き起こし、NNSが用いたナイデス形がNSによって用いられる様相が把握された。これは、日本語母語話者が日本語非母語話者の日本語に収束していく興味深い現象と言える。 |